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ペットの終活はいつから?シニア期に備えておきたい5つのこと

読了 12分
ペットの終活をいつから始めるか、シニア期に備えたい5つの準備を紹介。柔らかな日差しの入る室内で、ゴールデンレトリバーと白茶の猫が寄り添って眠り、下部には健康診断・介護の準備・看取りの場所・葬儀社への生前相談・家族との希望共有を表す5つの丸いアイコンが並ぶ。

ペットが年を重ねてくると、「そろそろ何か準備しておいたほうがよいのだろうか」と考えることもあるでしょう。とはいえ元気なうちからお別れの話をするのは、気が進まないものかもしれません。

ペットの終活は、悲しい準備ではありません。介護や看取りの見通しを立てておくことで、いざというときに慌てず、その子との時間に集中できるようになります。

始める目安は、シニア期に入る頃です。犬猫なら7歳前後から、体の変化が見え始めます。

この記事では『ones ceremony』が、ペットの終活を始めるタイミングから備えておきたい5つのこと、飼い主に何かあったときの準備までをご紹介します。

ペットの終活を始める時期と準備をまとめた図解。犬・猫・うさぎ・ハムスター・小鳥のシニア期の目安、健康診断、介護、看取り、葬儀社への生前相談、家族との希望共有を紹介。

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ペットの終活とは|元気なうちからできる備え

ペットの終活とは、その子の最期に向けて事前に準備をしておくことです。介護の体制を整える、看取りの場所を考える、葬儀の方法を調べておくといった内容が含まれます。

人の終活と違うのは、本人ではなく飼い主が備えるという点です。ペット自身は準備できませんから、飼い主が代わりに考えることになります。

備えておく目的は、慌てないためです。いざその時が来ると、悲しみのなかで冷静な判断ができなくなります。あらかじめ決めておけば、迷う時間を減らせます。

自治体も、こうした備えの必要性を示しています。福島県は、絶対に最後まで飼うという心構えだけでなく、飼えなくなった時のために準備すること、ペットを失った後の心の問題に備えることも大切だとしています。

終活を始めたからといって、お別れが早まるわけではありません。むしろ準備が整っているぶん、残された時間をその子との関わりに使えます。

参考:福島県「【全ての飼い主さんへ】ペットの最期に備えましょう」

ペットの終活を始めるタイミング|シニア期が目安

始める時期に決まりはありません。ただし、シニア期に入る頃を一つの目安と考えるとよいでしょう。

種類別のシニア期の目安は次のとおりです。

種類シニア期の目安
小型犬7歳前後
中型犬7~8歳前後
大型犬6~7歳前後
猫7歳前後
うさぎ5歳前後
ハムスター1歳半前後
小鳥種類により3~7歳前後

大型犬は小型犬より早くシニア期を迎えます。ハムスターのように寿命が短い種類なら、迎えてから1年半ほどで該当することになります。

とはいえ、年齢だけが基準ではありません。次のような変化が見え始めたら、備えを考える時期といえます。

  • 寝ている時間が増えた
  • 段差を嫌がるようになった
  • 食が細くなってきた
  • 白髪が増えた、毛づやが落ちた
  • 呼んでも反応が鈍くなった

早すぎるということはありません。若いうちに始めても、内容を見直しながら続けていけます。反対に、体調を崩してからでは落ち着いて考える余裕がなくなります。

なお、飼い主自身の状況によっても変わります。単身の方や高齢の方は、ペットの年齢にかかわらず早めに備えておくと安心です。

シニア期に備えておきたい5つのこと

ここからは、具体的に何を準備しておくかをご紹介します。すべてを一度に進める必要はありません。できそうなものから手をつけてみてください。

① 定期的な健康診断を受ける

シニア期に入ったら、健康診断の頻度を上げましょう。高齢のペットには半年に1回程度が目安とされています。

血液検査や尿検査、レントゲン検査を受けておけば、内臓の状態や骨の変化を早い段階で把握できます。病気が見つかった場合も、治療の選択肢が多く残ります。

かかりつけの動物病院を決めておくことも大切です。日頃から診てもらっていれば、体調を崩したときに相談しやすくなります。

② 介護の準備を整える

体が思うように動かなくなったときのことを、考えておきましょう。必要になってから慌てて用意するより、余裕をもって準備できます。

想定される準備は次のとおりです。

  • 移動の補助:介護用ハーネス、スロープ、車椅子
  • 寝床:床ずれを防ぐ介護用ベッド
  • 食事:飲み込みやすい食事、高さのある食器
  • 排泄:ペットシーツ、おむつ

住まいの環境も見直しておきたいところです。段差にスロープを付ける、滑りやすい床にマットを敷くといった対応で、暮らしやすさが変わります。

③ 看取りの場所を決めておく

自宅で看取るか、動物病院で最期を迎えるかを、あらかじめ考えておきましょう。

自宅なら、慣れた環境で家族に囲まれて過ごせます。一方で、苦しむ様子を目にしたときに対応できるかという不安もあります。

動物病院なら、痛みを和らげる処置を受けられます。ただし面会時間に制限があることも多く、そばにいられる時間は限られます。

どちらがよいということはありません。かかりつけの獣医師に相談し、その子の状態に合わせて考えてみてください。

④ 葬儀社に生前相談をしておく

葬儀社の多くは、生前の相談を受け付けています。事前に見積もりを取っておけば、当日に決めることが減ります。

確認しておきたいのは次の点です。

  • その動物種に対応しているか
  • 火葬プランと総額はいくらか
  • 訪問火葬なら自宅で行えるか
  • 深夜や早朝に対応してもらえるか

亡くなった直後は、冷静に業者を比べる余裕がありません。元気なうちに2〜3社を調べ、候補を決めておくと安心です。

見学を受け付けている施設もあります。実際に足を運べば、雰囲気や対応も確かめられます。

⑤ 家族と希望を共有しておく

決めたことは、家族にも伝えておきましょう。ご自身が対応できない状況になったときに、誰かが引き継げます。

共有しておきたいのは、かかりつけの動物病院、依頼する予定の葬儀社、火葬の方法、供養の希望といった内容です。書き出して見える場所に置いておくと確実です。

家族のなかで意見が分かれることもあります。立ち会うかどうか、遺骨をどうするかは考え方が違って当然ですので、時間のあるうちに話し合っておきましょう。

亡くなったあとにやることをリストにしておく

その時が来ると、悲しみで冷静な判断ができなくなります。何をすればよいか分からず、時間だけが過ぎることも少なくありません。

あらかじめリストを作っておけば、迷わず動けます。書き出しておく内容は次のとおりです。

項目書いておくこと
連絡先葬儀社の名前と電話番号、かかりつけの動物病院
安置の手順体を拭く、保冷する、箱に納める
用意するもの保冷剤、タオル、ペットシーツ、箱
火葬の希望選ぶプラン、立ち会うかどうか
一緒に納めるもの花、おやつ、写真
手続き犬なら死亡届、マイクロチップの届出、保険の解約

保冷剤やタオルは、事前に用意しておくと当日慌てずに済みます。特に夏場は、買いに行っている間にも遺体の状態が変わります。

リストは紙に書いて、家族が見つけられる場所に置いておきましょう。スマートフォンのメモでも構いませんが、ご自身が対応できない場合を考えると、紙のほうが確実です。

なお、犬の場合は市区町村への死亡届が必要です。狂犬病予防法で30日以内と定められています。マイクロチップを登録している犬猫は、環境省への届出もあわせて行います。

こうした手続きも書き出しておけば、後から慌てることがありません。

飼い主に何かあったときの備え

ここまではペットのための準備をご紹介しました。もう一つ考えておきたいのが、飼い主自身に何かあった場合です。

「入院した、介護施設に入ることになった、あるいは先に亡くなってしまった。」そうした事態は誰にでも起こり得ます。単身の方や高齢の方は、特に備えておきたいところです。

動物愛護管理法では、飼い主にペットが命を終えるまで適切に飼養する終生飼養の責任が定められています。飼えなくなった場合でも、ペットが安心して暮らせる環境を用意しておくことが求められます。

引き取り先を決めておく

最初に考えたいのが、誰に世話を託すかです。

引き取り先特徴
家族・親族最も一般的。事前に承諾を得ておく
友人・知人面識がある相手なら移行もスムーズ
老犬・老猫ホーム終生預かってもらえる施設。費用がかかる
保護団体譲渡先を探してもらえる場合がある

家族や親族に頼めるなら、それが最も自然です。

ただし、頼れる相手がいない場合は、老犬ホームや老猫ホームという選択肢があります。終生預かってもらえる施設で、費用は前払いか月額制です。見学を受け付けているところも多くあります。

いずれの場合も、その子の情報を書き残しておきましょう。食べているフード、飲んでいる薬、かかりつけの動物病院、苦手なものといった内容を残しておくと引き継ぎが安心です。

費用を残す方法を考える

引き取ってもらうには、飼育費用も必要です。相手に負担をかけないよう、資金の準備も考えておきましょう。

主な方法は次のとおりです。

  • ペット信託:財産を信託し、世話をする人へ定期的に渡す仕組み
  • 負担付遺贈:ペットの世話を条件に、財産を遺贈する
  • 死後事務委任契約:亡くなった後の手続きを第三者に委任する

いずれも法律や契約が関わる為、専門家への相談が必要になります。行政書士や司法書士、信託を扱う会社が窓口です。

まずは家族と話し合うところから始めてみてください。頼める相手がいるなら、専門的な仕組みまで必要ないこともあります。

ペットの終活に関するよくある質問

ペットの終活を考えるなかで出てくる疑問に、順番にお答えします。

質問

ペットの終活はいつから始めればよいですか?

回答

シニア期に入る頃が目安です。小型犬や猫なら7歳前後、大型犬は6〜7歳前後から体の変化が見え始めます。

年齢だけでなく、寝ている時間が増えた、段差を嫌がるようになったといった変化も判断材料になります。早すぎるということはありません。

質問

まだ元気なのに準備するのは縁起が悪くないですか?

回答

縁起の問題ではありません。備えておくことでお別れが早まることもありません。

準備が整っていれば、いざというときに慌てず、その子との時間に集中できます。むしろ残された時間を大切に使えるようになります。

質問

シニア期の健康診断はどれくらいの頻度が必要ですか?

回答

半年に1回程度が目安とされています。血液検査や尿検査、レントゲン検査を受けておくと、内臓や骨の状態を把握できます。

病気は早く見つかるほど治療の選択肢が残ります。症状がなくても、定期的に診てもらいましょう。

質問

葬儀社に生前相談してもよいのですか?

回答

多くの葬儀社が受け付けています。事前に見積もりを取っておけば、当日に決めることが減ります。

相談したからといって、契約する必要はありません。2〜3社を調べて候補を決めておくと安心です。

質問

自宅と動物病院、どちらで看取るのがよいですか?

回答

どちらが正解ということはありません。自宅なら慣れた環境で過ごせますが、苦しむ様子に対応できるかという不安もあります。

動物病院なら痛みを和らげる処置を受けられる一方、そばにいられる時間は限られます。かかりつけの獣医師に相談して決めましょう。

質問

一人暮らしですが、ペットを残して亡くなったらどうなりますか?

回答

引き取り先を決めていなければ、家族や親族が対応することになります。頼れる相手がいない場合は、老犬・老猫ホームや保護団体という選択肢があります。

飼育費用を残す方法として、ペット信託や負担付遺贈もあります。行政書士や司法書士に相談してみましょう。

質問

家族に終活の話をするのが気まずいのですが

回答

全部を一度に話す必要はありません。「かかりつけの病院はここ」「もしものときはこの葬儀社」と、伝えられることから共有しておきましょう。

書き出して見える場所に置いておくだけでも、いざというときに役立ちます。

質問

終活で決めたことは変えられますか?

回答

いつでも変更できます。その子の状態や家族の状況が変われば、内容も見直していきましょう。

一度決めたら終わりではありません。定期的に見返して、そのときに合う形に整えていくものです。

まとめ

ペットの終活は、シニア期に入る頃から始めるとよいでしょう。小型犬や猫なら7歳前後、大型犬は6〜7歳前後が目安になります。

備えておきたいのは、定期的な健康診断、介護の準備、看取りの場所、葬儀社への生前相談、そして家族との共有です。あわせて、亡くなったあとにやることをリストにしておけば、当日迷わずに動けます。

飼い主自身に何かあった場合の備えも考えておきましょう。引き取り先を決め、必要なら飼育費用を残す方法を専門家に相談してみてください。

準備を始めても、お別れが早まるわけではありません。むしろ整っているぶん、その子と過ごす時間に気持ちを向けられます。できそうなことから、少しずつ進めてみてくださいね。

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