
犬の腸活にはどんな効果がある?犬の腸内環境を改善する食べ物やサプリを徹底解説
大切な愛犬の健康を守るためには、人間と同じように犬にも腸活が必要です。しかし、犬の腸活はどうすればいいのか、何をしてあげるべきなのか分からないという方も少なくありません。
本記事では、犬の腸活についての基本的な情報をはじめ、腸内環境を改善する食べ物やおすすめのサプリメントなどについて詳しく紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

監修者
藤原 光宏(ふじわら みつひろ)
instagram:シワ男 / ふじわら動物病院 院長 / ones 獣医師監修
【経歴】 日本獣医生命科学大学卒 2001年開業
【所属学会】 日本ホモトキシコロジー協会, 日本医療・環境オゾン学会 比較統合医療学会 日本ペット中医学研究会
【著書】現役院長達が教えるイマドキの犬の飼い方, 現役院長達が教えるイマドキの猫の飼い方
【動画、セミナー】飼主さんが幸せになると動物が幸せになるセミナー, 動物たちの最高の治療セミナー

著者
宮前 真樹(みやまえ まき)
onesブランドアンバサダー / 料理研究家
日本橋三越カルチャーセミナー講師・犬ごはんとおやつ開催
各種出版・WEB媒体にレシピ・コラム掲載
美養サラダ/ビューティーレシピの提案・セミナーを開催
・国際食学協会・美養と季節のレシピワークショップ
・三越カルチャーサロン・美養とオイル
レシピ連載
「犬ごはんCookBook」enkara “犬を知るをアップデート”
「身体とお肌に優しい美養レシピ」コンシダーマル

著者
藤井 麻乃子(ふじい そのこ)
愛犬のための水分補給トッピングスープ 「ones」 スタッフ
ミックス犬2頭と暮らす愛犬家。シュナウザー×マルチーズのパピーと、プードル×イングリッシュスプリンガーの3歳の成犬と日々の暮らしを楽しみながら、実際に試した安心・安全なドッグフードレビューを中心に情報を発信しています。

著者
飛田 邑貴(とびた ゆうき)
愛犬のための水分補給トッピングスープ 「ones」 代表
【経歴】2018年、株式会社gojuonを創業。愛犬のゴールデンレトリバーとの別れをきっかけ
に、愛犬たちの食事と向き合い、2020年に完全オーガニックフレッシュフード「BIO POUR CHIEN」の代表取締役に就任。2022年、愛犬のための水分補給トッピングスープ「ones」をリリース。現在は、オーストラリアンラブラドゥードルと暮らしながら、手作り食とドライフードと併用。
犬の腸活で得られる効果とは?

腸活では、「下痢や便秘の解消」「免疫力の向上」「体臭や口臭の改善」「皮膚トラブルの改善」など、様々な健康の土台づくりに直結します。
犬の腸活で便通が改善することにより、下痢や便秘解消はもちろん、栄養素の吸収率も上がります。また、犬の腸には体全体の免疫細胞の多く(約6~7割)が集まっており、腸活で腸内細菌のバランスを整えれば感染症やアレルギーに対する抵抗力も高まるでしょう。
さらに、腸内の悪玉菌が増えると、有害物質が生成されて体臭や口臭の原因となることがありますが、腸活により善玉菌を増やすことで、臭いを軽減する効果が期待できます。
犬の腸は、免疫細胞の6〜7割が集まる“免疫の中枢”であり、同時に水分・電解質・栄養の最終吸収の場でもあります。腸内細菌叢のバランスが整うと、下痢・便秘が減るだけでなく、栄養の吸収効率が上がり、感染症やアレルギーへの抵抗性、体臭・口臭の軽減といった全身レベルの変化として現れます。
腸活は「お腹のため」ではなく、犬全体のコンディションを底上げする基盤づくりと考えて取り組むことが重要です。
犬の腸内環境を改善する食べ物

犬の腸内環境を改善するためには、腸活にぴったりの食べ物を与えてあげましょう。特に大切なのが下記の3種類です。それぞれについて詳しく紹介します。
ヨーグルト
ヨーグルトに含まれている乳酸菌やビフィズス菌が、犬の腸内の善玉菌を増やして悪玉菌を減らし、腸内環境を整えてくれます。
また、カルシウムやビタミン、良質なたんぱく質も含まれているヨーグルトは、栄養バランスのサポートにも効果的です。
犬にヨーグルトを与える場合は無糖のものを選んでください。砂糖や甘味料はもちろん、犬にとって有害なキシリトールなどが含まれるものは避けるようにしましょう。
発酵食品
犬の腸活にぴったりの発酵食品として挙げられるのは、納豆や甘酒などです。納豆に含まれる納豆菌が善玉菌を増やし、食物繊維が腸内環境を整え、消化を助ける働きがあります。
甘酒の場合、オリゴ糖や食物繊維が豊富なため、善玉菌を増やして腸内環境を整える効果が期待できるのが特徴です。
発酵食品を与える際には少量から与え、塩分や糖分に注意してください。人間用は塩分・糖分が多量に含まれているため、犬用に調整したものを選ぶのがおすすめです。
野菜や果物
犬の食事に、食物繊維やオリゴ糖が豊富に含まれている野菜や果物を加えてあげることで、腸内環境の改善を効率よくおこなえます。
消化能力の低い犬や繊維質の多い野菜は、加熱したり細かく刻んだりして消化しやすいようにしましょう、総食事量の10%以未満に留め、おやつやトッピングとして少量ずつ与えるのが基本となります。
特にキャベツやバナナは食物繊維と水溶性食物繊維のバランスが良く、キャベツの場合はさらに胃腸の粘膜を整える働きもあるため、お腹が弱い子にもおすすめの食材です。
腸活用の食材は「善玉菌そのもの(ヨーグルト・発酵食品)」と「善玉菌のエサ(食物繊維・オリゴ糖)」をセットで考えると理にかないます。無糖ヨーグルトや納豆・甘酒は腸内に有用菌を補給し、キャベツ・バナナなどは水溶性/不溶性食物繊維とオリゴ糖でその定着を助けます。
いずれも総量はフードの10%未満に抑え、加熱や刻み方を工夫して消化しやすい形で継続的に与えることが、安全かつ効果的な腸活のポイントです。
犬の腸活にはマッサージもいい?

犬の腸活は内側から効果を得る食事だけではなく、外的な効果としてマッサージも有効です。やり方はとても簡単で、犬がお腹を見せてリラックスしている時に、手のひら全体を使って優しくお腹を時計回りにさすってあげてください。
腸の走行に沿って行うのがポイントです。特に、おへそ周りや肋骨の下から骨盤にかけてのあたりを、指の腹で小さな円を描くように優しくマッサージします。
マッサージをおこなうタイミングは必ず食後ではなく排泄後など、犬がリラックスしているときにおこなってください。
人間のマッサージのように強く押さえたり擦ったりする必要はありません。あくまでも優しく触れ、犬が痛がったり嫌がったりする素振りを見せたら無理におこなわず、すぐ中止しましょう。
また、明らかにお腹が張っている場合や痛そうにしている場合、嘔吐や下痢が続いているなど体調が優れない際には、マッサージをせず先に獣医師に相談してください。
犬の腸活に役立つおすすめのサプリ

犬の腸活にはサプリメントもおすすめです。特に腸活に大切な7つのサプリを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
- 犬の腸活にいいサプリ「オリゴ糖」
- 犬の腸活にいいサプリ「乳酸菌」
- 犬の腸活にいいサプリ「ビオフェルミン」
- 犬の腸活にいいサプリ「消化酵素(ブロメライン、パパインなど)」
- 犬の腸活にいいサプリ「プロテアーゼ(タンパク質分解)」
- 犬の腸活にいいサプリ「リパーゼ(脂肪分解)」
- 犬の腸活にいいサプリ「アミラーゼ(炭水化物分解)」
犬の腸活にいいサプリ「オリゴ糖」
オリゴ糖は、善玉菌のエサとなって腸内環境を整えるため犬の腸活に非常に効果的です。「フラクトオリゴ糖」や「ケストース」、「ガラクトオリゴ糖」などが挙げられます。
下痢や便秘の改善、免疫力の向上など様々なメリットが期待できますが、オリゴ糖は与えすぎるとお腹を壊してしまう可能性があるため、必ず少量から始めるようにしましょう。
善玉菌のエサとなるオリゴ糖と、善玉菌そのものを直接補う「乳酸菌サプリ」と併用することが基本となります。
犬の腸活にいいサプリ「乳酸菌」
乳酸菌サプリは乳酸菌と善玉菌のエサとなる食物繊維「プレバイオティクス」を一緒に配合したタイプと、生きたまま腸に届くよう加工されたタイプの2種類があります。
生きたまま腸に届くタイプは、胃酸に負けず直接腸に乳酸菌が届けられるため、より直接的な効果が期待できるものです。
プレバイオティクスを一緒に配合したものは「シンバイオティクス」といい、効率よく腸内環境を整えられます。乳酸菌サプリを選ぶときはどちらのタイプかよく確認し、毎日継続して与えるようにしましょう。
犬の腸活にいいサプリ「ビオフェルミン」
犬の腸活にいいビオフェルミンサプリメントとして代表的なのが、犬用整腸剤の「わんビオフェルミンS」です。ビフィズス菌と乳酸菌が配合されており、生きたまま腸に届くタイプのサプリメントとなります。
主に大腸に作用するビフィズス菌と、小腸に作用する乳酸菌の働きで腸内フローラを整え、健康維持や毛並みのツヤ維持、便臭の軽減も期待できるでしょう。
ビオフェルミンは人間用サプリメントもありますが、犬用に調整されたものの方が与えやすく安心感もあるので、ぜひ活用してください。
犬の腸活にいいサプリ「消化酵素(ブロメライン、パパインなど)」
消化酵素を配合したサプリを取り入れることで、食べたフードを効率よく分解でき、胃腸への負担を軽減できます。特にブロメラインやパパインは、食後の消化を助け、未消化物が腸に残るのを防ぐ働きがあります。消化不良が原因で起こる軟便や便臭の悪化を抑え、腸内環境を整えやすくするため、腸活の土台づくりとして有効です。
犬の腸活にいいサプリ「プロテアーゼ(タンパク質分解)」
プロテアーゼを含むサプリを飲むことで、肉や魚などのタンパク質をスムーズに分解でき、腸内での腐敗を防ぐことができます。タンパク質が消化しきれず腸に届くと、悪玉菌が増えやすくなりますが、プロテアーゼを補うことでそのリスクを軽減できます。結果として、便の安定や腸内フローラのバランス改善につながります。
犬の腸活にいいサプリ「リパーゼ(脂肪分解)」
リパーゼ配合のサプリは、脂肪の消化吸収を助け、腸内への負担を抑える効果が期待できます。脂質の消化がうまくいかないと、便がゆるくなったり、ベタついた便が出やすくなります。リパーゼを補うことで脂肪の消化が安定し、腸内環境の悪化を防ぎながら、下痢や軟便の予防に役立つ腸活サポートが可能になります。
犬の腸活にいいサプリ「アミラーゼ(炭水化物分解)」
アミラーゼを配合したサプリを取り入れることで、炭水化物の消化を助け、腸内でのガス発生や便の不安定さを抑える効果が期待できます。穀物や芋類を含むフードを食べている犬では、炭水化物の未消化が腸内環境悪化の原因になることがあります。アミラーゼを補うことで、腸内に不要な負担を残さず、腸活をスムーズに進められます。
腸活用サプリは「乳酸菌・ビフィズス菌など有用菌(プロバイオティクス)」と、「フラクトオリゴ糖やイヌリンなどのプレバイオティクス」、両者を組み合わせたシンバイオティクス設計かどうかを確認するのがポイントです。
特定株(例:ビフィドバクテリウム属・ラクトバチルス属など)が明記され、1日あたりの菌数とプレバイオティクス量が開示されている製品ほど、再現性のある腸活が行いやすくなります。少量から2〜4週間以上継続し、便性状やガスの量を指標に調整するとよいでしょう。
犬の腸活は皮膚のトラブルにも効果的

犬の腸活は、免疫機能の正常化や炎症の抑制、栄養吸収の改善につながり、結果として皮膚炎やかゆみといったトラブルの改善・予防に効果的です。
善玉菌が増えると腸内での炎症反応を抑える働きを持つ成分が生成され、炎症を鎮める効果が期待できます。
また、腸内環境が良くなれば、食事からビタミンやタンパク質などの必要な栄養素が効率よく吸収され、皮膚・被毛の健康維持に繋がるでしょう。
特に、アトピー性皮膚炎に悩んでいる子の場合、早期に腸活することで発症リスクを軽減できます。発症しても症状が緩和されて軽症で済むようになるため、腸内環境を整えながら同時に皮膚トラブルへの予防もおこなっていきましょう。
犬の悪玉菌を減らす食べ物とは?

犬の悪玉菌を減らすためには、善玉菌を増やすことが大切です。ヨーグルトや発酵食品、食物繊維が含まれる野菜や果物などを積極的に与えましょう。低脂肪の食事を意識してあげることも大切です。
また、冷えて固まったご飯に含まれるデンプンの「レジスタントスターチ」は、善玉菌のエサとなり、悪玉菌の増殖を抑える効果があります。
新しい食べ物を与える際は必ず少量からスタートしてください。味付けはおこなわず、プレーンの状態で与えましょう。
悪玉菌を減らしたいと思うあまり、発酵食品や野菜ばかりになってしまっては必要な栄養素が摂取できない状況になってしまいます。栄養バランスをしっかりと考え、悪玉菌を減らす食べ物はトッピングとして少量加える程度にとどめておきましょう。
悪玉菌対策で大切なのは、「特定の食材を足して調整する」という考え方よりも、悪玉菌が増えにくい腸内環境を日常的に作ることです。日常の食事ケアでは、低脂肪・十分に加熱された食材・水分を含む構成を基本に、腸が無理なく処理できる状態を保つことが最も現実的な対策になります。
具体的には、消化しやすい動物性たんぱく質(鶏むね肉・白身魚)を軸に、少量の食物繊維(かぼちゃ・キャベツなど)を加え、未消化物を腸に残さないことが重要です。未消化物が減ることで、腸内での腐敗発酵が起こりにくくなり、結果として悪玉菌の優位を防ぐことにつながります。
「善玉菌を足す」前に、悪玉菌のエサを増やさない食事設計を意識することが、腸活を安定させる近道です。
犬の腸活についてよくある質問

犬の腸活について特に多く寄せられる質問をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
- Q1.犬の腸活はどのくらいで効果が出る?
- Q2.犬の腸内フローラを増やすには?
- Q3.犬の腸が弱っているサインとは?
- Q4.犬の腸活マッサージのやり方は?
- Q5.犬にプレーンヨーグルトを毎日与えてもいい?
Q1.犬の腸活はどのくらいで効果が出る?
A.犬の健康状態や年齢などにより異なりますが、平均的に2週間から4週間はみておきましょう。しかし、効果が出たからと言って腸活を辞めてしまうと意味がありません。
より効果を実感でき、なおかつ健康寿命を目指すためにも、最低3ヶ月の継続がおすすめです。腸活はすぐに劇的な変化が表れるものではなく、毎日コツコツ続けることでゆっくり腸内環境が整っていきます。
最低3ヶ月はしっかりと続け、愛犬の腸内環境改善をサポートしてあげましょう。
Q2.犬の腸内フローラを増やすには?
A.善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖が多く含まれる食べ物、サプリメントを与えたり、十分な散歩やスキンシップを取ったりするなどしてください。また、ストレスのない暮らしやすい生活環境を整えてあげることも大切です。
犬の腸内フローラは、食事だけではなく日々の疲れやストレスも気にかけなければいけません。心身の健康を保つことが、犬の腸内フローラを増やし、結果的に腸内環境の改善に繋がります。
Q3.犬の腸が弱っているサインとは?
A.下痢や嘔吐をしてしまう、食欲が湧かない、お腹が張っている、おならの回数が増える、元気がないなどは、犬の腸が弱っているサインになります。
特に、血便や黒い便、ゼリー状の便が続く場合、嘔吐物に血や黒い塊が混じる場合は、すぐに動物病院を受診することが重要です。
腸が弱っている犬では、便性状の変化(軟便・粘液便・便臭の悪化)が初期サインとして現れやすくなります。これは腸内細菌叢の乱れにより、水分吸収や発酵バランスが崩れているサインです。加えて、食後のガス増加、腹鳴、食欲のムラ、被毛の艶低下が同時に見られる場合、腸粘膜のバリア機能低下が疑われます。
腸は免疫細胞の約7割が集まる臓器のため、軽い腸不調でも皮膚トラブルや感染症リスクが上がる点に注意が必要です。これらが数日続く場合は、食事内容と水分量の見直し、必要に応じて専門的な判断を仰ぐことが望ましいでしょう。
Q4.犬の腸活マッサージのやり方は?
A.犬の腸活マッサージは、優しく時計回りにお腹を整えてあげましょう。また、マッサージする際には飼い主さんの手をよく温めてからおこなうようにしてください。手が冷たいとお腹が冷え、腸内環境が乱れてしまいます。
温かい手で優しくマッサージしてあげてください。サプリメントなどと同じで、マッサージも毎日するのが推奨されています。ひどい便秘や元気がない場合、マッサージでは改善しないこともあるので、必ず獣医師に相談しましょう。
Q5.犬にプレーンヨーグルトを毎日与えてもいい?
A.毎日与えること自体に問題はありませんが、与え過ぎてしまうと下痢や嘔吐などの症状が出てしまいます。犬は乳糖不耐症を起こしやすいため、低脂肪または無脂肪のヨーグルトを選び、最初は少量を与えて異常がないか確認するようにしてください。
冷蔵庫から出して冷たいままのものも避けましょう。なるべく常温に戻し、犬のお腹に負担にならないようにすることが大切です。また、ヨーグルトはあくまでもトッピングやおやつにして、主食にしないよう注意してください。
まとめ

犬の腸活は、心身の健康にも特に重要です。腸内環境の乱れは、下痢や便秘だけではなく、皮膚トラブルの悪化や精神的な負担にもなってしまうでしょう。腸活することによって腸内環境が整えば、より健康的で元気な愛犬の姿が見られます。
本記事では、犬の腸活で得られる効果やおすすめの食べ物、必要なサプリメントの種類などについて詳しく紹介しました。お伝えした情報を参考に、今日から犬の腸活をスタートさせていきましょう。